撫でられる。

人生の三分の一を猫と過ごしている夫にとって、みるくは犬っぽいらしい。

夫の実家にいるアメリカンショートヘアはかなりさっぱりとしていて、実家にお邪魔すると、あ、来たん?とさらりと出迎えてくれるが過剰な反応はない。

撫でさせてくれるが、それはこちらが撫でたいから撫でるのであって、撫でてとせがんでくるわけでもなく、少し撫でさせては、じゃあね〜と寝る場所に帰っていく。

さっぱりしているが、受け入れてくれていることはよくわかる憎い猫なのだ。

それに対し、我が家のみるくは撫でられるのがとても好きだ。

帰宅すれば、すぐさま足元に近寄り、次の瞬間、コテンと床に倒れる。

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そして、撫でることを無言で要求する。

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ひとしきり撫でる。

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更に撫でる。

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そして、噛まれる。

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あ、噛まれるのは犬っぽい部分ではない。