シナモンの粉が舞う。
シナモン。
とても可愛い響きの言葉だ。
鼻をくすぐるスパイシーな香りはどこか大人びているのに、砂糖やバターと掛け合わせると途端に子供っぽい味わいになる。
冷蔵庫から食パンを一切れ取り出し、包丁で半分に切る。
片方にはチョコレート、もう片方にはバター、砂糖、シナモンを乗っける。
焦げ目がつきだすと、途端に甘い香りが漂い出す。
しかも、甘い甘い誘惑の甘さが同時に2つも味わえる。
お供のコーヒーは苦めに入れよう。
そう思いながら、シナモンの袋をそっと閉じたら、粉がふわりと曲線を描きながら舞った。
そういえば、可愛いあのキャラクターもモンが付く。